もう少し俺を抱きしめ

ひっくり返されて、俺はばたばたその場で泳いだようになり、夏輝はて大喜びだった。「良かったなぁ!ナイト。大家さんが、飼ってもいいってさ!」ナイトというのは、夏輝が付けた俺の名前だ。俺は、本当は「文太」とか「健」とか「哲也」が良かったんだけど、文句を言うのはやめにした。一宿一飯の恩義は大きいのだ。夜に鳴いてたから、ナイトだなと夏輝は言ってたけど、俺はそれから経ってこの名前には違う意味があると知る。俺…

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薄まり武将危険

草鞋の足先に縋って指を伸ばし、少年は水をねだった。既に焦点の合わぬ目に、敵方のは映っていない。「しっかりせよ。傷は浅手ぞ。」?あなたは、て……敵か?お味方……か?」膨れた口許に、水の入っ卓悅た竹筒を与えてやりながらその侍は言う。「案ずるな、わしは味方じゃ。手勢を率いて助けに来た。」「よ……よかっ……。」男は、酷い火傷を負った時、水を飲ませるのは、体液がだと知っていた。だが、おそらくこの傷ではとて…

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